<概要>
変圧器に短絡故障が発生するなどして巻線に電磁機械力が生じると, 巻線絶縁紙に引張応力が印加される。絶縁紙にかかる力は巻角度により決り, 引張強度は紙巻方向(紙の縦方向)とその垂直方向(紙の横方向)の両方の評価が必要である。
しかし, 実器で用いられる巻線絶縁紙の幅は10~20mm程度と狭いことから試験が容易でないために, 紙の横方向の引張特性はこれまであまり評価されてこなかった。そこで, シート状の新品コイル絶縁紙を用いて, 横方向の引張特性について種々の伸張速度で引張試験して応力 ひずみ曲線を取得し, 電子顕微鏡を用いて絶縁紙損傷個所を観察したので報告する。
電気学会 電力・エネルギー部門大会(2015年8月)にて発表。
タイトル:
「横方向の引張特性に基づく変圧器巻線絶縁紙の強度評価」
著者:
小西義則(ユカインダストリーズ)
吉田昌展(中部電力)
林義一郎(電源開発)
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