【口頭発表】油中繊維測定による変圧器劣化診断法の開発 その1

<概要>
本研究では変圧器絶縁油中に浮遊する絶縁紙繊維をもとにした変圧器劣化診断技術の開発を行った。part1では、はじめに、その考え方の根本となる、セルロース繊維の熱劣化と結晶化の関係について検証した。種々の劣化度の絶縁紙に対し、その結晶化度を測定したところ、絶縁紙の平均重合度が低下するほど結晶化度が増大する傾向が見られた。結晶化は屈折率の増大として顕在化することから、セルロース繊維の屈折率測定により絶縁紙の劣化度を推定できる可能性を示唆している。そこで、位相差顕微鏡を用いて、分散染色法によるセルロース繊維屈折率測定を実施した結果、劣化した絶縁紙ほど屈折率の高い繊維が多く存在することが明らかになった。

関連:油中繊維測定による変圧器劣化診断法の開発 その2

電気学会 電力・エネルギー部門大会(2013年8月)にて発表。

タイトル:
「油中繊維測定による変圧器劣化診断法の開発 その1」
著者:
吉田昌展,  内田克己(中部電力)
小西義則,  加藤雅道(ユカインダストリーズ)

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